配役

育児

人生の主人公は自分自身だよ!

親としては子供たちに

そう伝えたい。

けれども軽々しく

「主人公になれ!」

なんて言えないのが、

保育園のお遊戯会である。

長男ショータは

今年が初めてのお遊戯会。

どうやら動物劇をやるらしい。

劇の練習が始まってすぐ、

何の動物をやるのか聞いてみた。

小さな声でショータは

「ブタさん・・・」

と呟く。

なるほど。

これが人生だ。

不本意ながらも

ブタさん役を受け入れようとしている。

ショータ、3歳の葛藤。

次の日、

ショータが

おばあちゃんに同じ質問を受けていた。

「ショー君は何の動物になるの!?」

「キリンさんとライオンさん!」

(!?)

いきなり主役級の配役になっている。

どういうことだ。

その日から、

ショータの口から

「ブタさん」

という言葉が消えた。

あるときは

「キリンさんになる!」

またあるときは

「ライオンさんになる!」

まさかの主役級動物一人二役。

3歳の劇で

流石にそれは無い。

真相は如何に。

車を転がしながら遊ぶ

ショータの背中に

再度問いかけてみた。

「キリンさんかライオンさんは

誰かお友達がやるの?」

「え?やらないよ。」

「え?ショータは?」

「やらないの。

ショータはキリンさんと

ライオンさんがやりたかったの。」

「そうなんだ。」

「でも、伊藤先生に無いです

って言われたの。」

(無いんかい!)

「じゃあショータは、

ブタさんをやるの?」

「うん。」

無事解決。

どうやら、

園児たちの配役は

クマさん、ブタさん、ウサギさん

の中から振り分けられたようだ。

ちょうどいいバランス感。

今のご時世、

主役と脇役が

はっきり分かるようなお遊戯会は

ナンセンスなのかもしれない。

それならば、

ライオンさんの心を持った

ブタさんとして

我が子の演技を見守ることにしよう。

くれぐれも

「ガオー!!」

なんて叫ばないように

しっかり言い聞かせておく。

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